かなでと申します。松山ケンイチとオリジナル小説のブログです。要するに日々の萌えについて綴ってます。メールはkenkenken10305あっとまーくyahoo.co.jpまでお気軽にどーぞ☆


by sora10305
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妄想小説『ザムザ 言葉の王国』第9話

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↑この雑誌の写真が、小説の中にも出てきますよん。

『ダヴィンチ』の、アリスなケンさん。これすごいです。
超かわいいーーー!!!

しかも深いんですこれ。ダヴィンチ、はんぱないっす。

アリスケンネタ、なんかやります。たぶんディープな感じのを(笑)


創作・・・というか妄想小説『ザムザ 言葉の王国』です。
呪術が飛び交う、ファンタジーなお話。
あ、でも今回は別に呪術は飛び交ってません(笑)

ザムザというのは、不精鬚をはやした、大変口の悪い、「くぐつ師」を自称するあやしげな男です。
ザムザ=松山ケンイチという妄想。
松山さんネタ満載(?)なので、話はさておき、松ケンファンの方なら普通に楽しんでいただけるかと。

理屈っぽいところ?もありますが、その辺はお気軽ーーに流して、
読んでみて下さると嬉しいです。


あのー、更新がものすごーーく滞っていてすみませんでしたm(_ _)m
ふか――ーく、お辞儀(松ケン風)

なぜだか、全然、文章が書けなかったんですよーーー言葉が出てこないんです。
昨日書いた文章とか、とぎれとぎれになってて、ひどかったです(笑)
それが今日になって突然復活しました。なんだったんだろう?

内容がちょっと重たかったからかもです・・・
しかもなんか今回長いです。2話にわけろよって感じです。でもせっかく書いたから
なんかアップしたくなっちゃって。ほんとにいろいろごめんなさいーーー。

感想&ご意見随時受付中です。よろしくお願いします。m(..)m
前の話はここから↓
ザムザ 言葉の王国 第1話
ザムザ 言葉の王国 第2話
ザムザ 言葉の王国 第3話
ザムザ 言葉の王国 第4話
ザムザ 言葉の王国 第5話
ザムザ 言葉の王国 第6話
ザムザ 言葉の王国 第7話
ザムザ 言葉の王国 第8話





ザムザ 言葉の王国

第9話

「他人と、自分の違いって、なーーんだ?」
茶化すような口調で、ザムザは言った。でも私の目を見据える彼の目は鋭く冷たかった。
他人と自分の違い。
呪詛のように、その言葉が頭の中をぐるぐると巡る。

会社で仕事をしているとき、何気なく、隣の席の先輩を見た。

長い髪で、大人っぽい雰囲気の先輩だ。年は3つ違い。パソコンのキーを打つ彼女の指先で、透明のマニキュアを塗られた綺麗な爪が光っている。私は自分の指を見た。先輩の爪とは全然違う。なんの手入れもしてないし、短く切り揃えてあるし、先輩みたいに細くて華奢なつくりではない。しかも昨日缶詰のフタをあけようとして引っ掛けた右手の人差し指の爪が陥没している。

違いって。爪だけでもこんなに違う。いちいち挙げていたらきりがない。むしろ、同じところを捜す方が、早いんじゃないのか。
先輩と私の共通点…例えば、

未婚であること。女であること。同じ会社の、同じ部署にいること。あと、スカートをよく履くこと…

他人と自分の違いって、そういうことを聞きたいのか?
「他人」って?特定の誰かのことだろうか?いや多分違う。「他人」は、自分以外の、みんなだ。自分は、ただひとり。他人は、それ以外の全て。

……わからない。
文枝にではなく、私に投げ掛けられたその問い。
私は答えを求められているのか?何かを試されているんだろうか?それとも、ただ、遊ばれてるのか?
まったくわからない。

しかも何で、別れ際に言われたその言葉を、そんなに気にしているのかもわからない。
だってもう、あの人には会わないかもしれないのに。
そもそも私は彼に用はなかったし、彼も私には用はない。だからもう、二度とあの人には会わないってことも、十分ありうる。

彼の言ったことを気にしても、一生懸命答えを探しても、無駄かもしれないのに、何故その言葉に縛られているんだろう?

……わからないことはほかにもたくさんある。
例えば、最近やたらと私の回りをうろついているカラスのこと。

会社帰りに、地元の駅周辺を歩いていて、ふと視線を感じて振り返ったが、誰もいない。気のせいかと、前に向き直り再び歩き始めるが、やはり視線を感じる。

また立ち止まって、振り返ると、私から3メートルくらい離れたところにカラスがいた。地面にちょこんととまっている。
しかもそいつには足が3本あった。
他には、視線の主と思われるような者はいない。

カラスが私に視線を送るだろうか?仮に送ったとしても、私を立ち止まらせて2度も振り返らせるほどの意志を感じさせたりなんかするだろうか?

ある朝も、自転車に乗って駅に向かう途中で、頭上すれすれをカラスが飛びすぎていった。
頭をつつかれるかと思って、少し怯えた。

お昼に、会社の外へランチしに行った時も、近くの木に止まっていたカラスがあほらしい啼き声をあげながら私の方へ飛んできた。ランチを終えて店を出た時も、また、カラスに出くわした。そのときは電柱に止まっていて、私が出てくると飛び去って行った。
やっぱり、そのカラスも3本足だった。

ザムザと会ったあの日、駅前の、椋鳥の生る木に、3本足のカラスが威嚇するかのように飛んできて、椋鳥たちはクモの子を散らすように次々と飛び立っていったことを思い出した。
3本足のカラスが、私に何の用なんだろう?

そうそう、椋鳥の生る木には、あれ以来、椋鳥が生らなくなった。ただの木になった。
それにしてもなんで椋鳥たちはあの木にひしめき合っていたのだろう?

3本足のカラスは、どうして私のまわりをうろついているんだろう?

なんで、私はザムザに会いに行ったりなんかしたんだろう?

疑問ばかりが連なる。
文枝と連絡をとってみたが、ザムザに会いに行ってはいないらしい。特に会う気もなさそうだった。ただ、私の協力をもう必要としていないだけかもしれなかった。

私はウサギの穴を覗き見してきて、また普通の生活に戻った。
毎日、会社に行って、働いて、ご飯を食べて、家に帰ってまたご飯を食べて、なんとなく過ごして、また朝になると会社に行く。

特に行きたくもない飲み会に行ったり。

気晴らしに駅ビル直結のお店にふらふらと立ち寄って、たまたま見た冬物のレンガ色のスカートを、頻りに店員さんに勧められ、なんとなく買ってしまったり。

友達に「名前と住所を貸して!会費は払うから」と頼まれて、とあるアイドルグループのファンクラブの会員にさせられたり。

そんな日常を送っている。

こうして日常を振り返ってみて、ふと思った。
純粋に、自分の意志でやっていることなんて、あるんだろうか?
なりゆきでそうなったことばかりじゃないのか。
ただ、なんとなく巻き込まれて、組み込まれて、回されてるだけなんじゃないのか。
歯車みたいに。

やっぱり、いろんなことが、わからない。
ああでも、ひとつだけ、わかったことがあった。

ザムザに似てると思った、あの「きのこ牛丼」の俳優の名前だ。
仕事帰りに大学時代の友達と本屋で待ち合わせたときのこと。
友達は先に来ていて、雑誌を立ち読みしていた。声をかけようとして、後ろからのぞきこむと、見開きの、セピア色の写真が目に飛び込んで来た。
スーツに蝶ネクタイの男。と、うさぎ。
「あ!」
つい、変な声を上げてしまった。
友達…あやめの肩がびくっと跳ねる。
ぱっと振り返って。

「ちょっ、何、ゆきじゃん!!びっくりしたぁ!!」
赤い縁の眼鏡にロングヘアのあやめが、こちらを振り返って眉を吊り上げている。
雑誌はぱたん、と閉じてしまった。
「あ、ごめんごめん。けど、あやめちゃん、さっき見てた、その雑誌の人」
「え?」

「だからその、さっき見てた人、なんていうんだっけ」
「……」
あやめは黙っている。

あやめの様子が明らかにおかしい。いつもは早口であらゆる物事をばっさり一刀両断にしている彼女なのだが、今はなんだか、もじもじしている。

その様子があまりに彼女に似つかわしくなかったので、私は思わず吹き出しそうになり、慌ててお腹に力を入れて笑いを堪えた。
「あ」
あやめが持ってるのとおなじ雑誌が、目の前の棚にあった。しかも例の写真の人は表紙にいて、大きな文字でその名前が書かれていた。

松岡研二

そうだ、そんな名前だった、きのこ牛丼。

「な、なに、ゆき、なんなの?」

なんなのって、むしろこっちが聞きたい。何をそんなに慌てているんだろう、彼女は。

「あやめちゃん、松岡研二好きなの?」
「あ、え、あ・・・うん」

ほらほら、必要以上に焦っている。いったい、どうしたというんだろう?

「で、でもゆきは、何?なんなの?何で、松岡さんにこだわるの?」

いや、別にこだわってはいないのだが。
こないだ会った人に似ているとか、そんなことを言ったらいろいろと説明しなちゃならなくて、ちょっとめんどくさいことになりそうだったので、なんと答えるべきか迷った。

かといって、「実はちょっと気になってて・・・」とか言うと、このあとさんざん松岡研二について語られそうなので、それはそれで困る。

私が黙ってしまったので、あやめは怪訝な顔をして見ていた。

「あ、その、きのこ牛丼が」

つい沈黙と彼女の視線に耐えられなくなって、とっさに口走ったことがそれだった。

「きのこ牛丼!」

あやめは短く叫んだ。
その顔は恋する少女そのものだった。

言葉を選んだはずが、結局失敗したようだ。そのあとやっぱり、散々、松岡研二がいかに牛丼が好きか、そして、いかに素晴らしい俳優か、について力説された。ついでに、素の松岡研二の不思議さと、かわいさについても語られた。

・「イタコ俳優」の異名を持つ
・代表作は『鬼のすみか』シリーズ(主人公の陰陽師見習を演じている)

松岡さんに対して、そのくらいの予備知識しかなかった私には、ちょっとついていけない話だったが、あやめが楽しそうだったので、まあいいやと思って聞いていた。

「ところで、あやめちゃん、何がきっかけで、そんなに松岡さんを好きになったの?」

と聞いてみたら、あやめは真剣に悩みだした。いろんな出演作品をあげてあれでもない、これでもないとか言いだした。
恋に落ちた瞬間というのは彼女の中では特になかったらしい。

「あやめちゃんは、あーゆう人がタイプだったんだね」

「違うの、別に彼が好みのタイプとか、そういうわけじゃないの」
あやめは首を振った。

「それに彼と付き合いたいとか、そういうんじゃないの。ただ見守ってるだけでいいの」

「そうなんだ・・・」

よくわからないが、あやめが彼に抱く感情は、恋愛感情ではないらしい。

それにしても、他者に関心を持つことは、自分の囲いから出ようとすることなんだろか。それとも、自分の中で、他者を認識可能ななにものかに変換して、その変換されたものを、眺めているだけなのか。だから結局、

自分の中だけで何かが起こっているにすぎないのか。

愛によって他人との距離は縮まるのか。
どうやっても自分と他人の距離は縮まらないのか。

あやめの話を聞きながら、ぼんやりとそんなことを考えていた。

なんとなく、流れでさっきの雑誌を買って帰った。帰りの電車で、松岡研二の写真をまじまじと眺めてみる。不思議な雰囲気を持った人だ。なんとなく、浮遊感とでも呼べそうな空気を感じさせる。この世のものでないかのような。その澄んだ目は、カメラを通り越して、どこか遠くの世界に向けられているかのようだ。

こうしてみると、ザムザとは全然似てない。醸し出す雰囲気が全く違う。

ザムザには、松岡研二が持つような、余白はない。

それなのに、彼と、ザムザは、どこか似ている。やっぱりザムザから無精鬚をとって目つきを悪くすれば松岡研二になる気がする。

ザムザと、松岡研二の違い。
私と他人の違い。
自分は「私」で、他人は「私」ではありえない。
でも、俳優だったら、「私」でない誰かになれる。
他人が「私」になるってどんな感じなんだろうか?考え方とか、物の見方とかも変わるんだろうか?

夜中に、家に帰った。夜食のお菓子を漁りに2階の自室から出てきた大学生の弟、冴(さえる)と階段ですれ違ったので、何気なく聞いてみた。

確か、奴は大学で哲学だか文学だかを学んでいたはずだ、と思って。

「ねえ、自分と、他人の間って、やっぱり、遠いのかな?」

冴は、頭をぐしゃぐしゃやりながら、立ち止まりもせず、それどころか私の顔も見ずに、通り過ぎつつ、欠伸混じりの声で言った。

「自己と他者の間には、断絶がある」

私は冴の背中を追っかけて、階段を降りた。
「え?」

「断絶だよ、断絶」

断絶?
・・・と声に出して聞き返すと、うるさい、とか言ってキレられそうな気がしたので、心の中で繰り返すに留めた。

「なに、それって、あんたの考え?」

「いや。西田幾多郎って人が書いてた」

一応弟は、現役大学生らしく、勉強しているらしい。大学時代、サークルに明け暮れていた私とは違って。

「それでいて、自己と他者は水面下で地続きでもあって、だから、関係性が成り立つんだってさ」

相変わらず私を見ようともせず、ぼそぼそと面倒くさそうにしゃべりながら、彼は台所に向かっていく。私はそのあとをついていく。

「水面下で地続きって、それ、無意識で、ってこと?」

歯ブラシをくわえて眠そうな顔をしている、パジャマ姿の母が、洗面所から出てきて「あら、お帰り、」と言った。

「無意識ねえ」

お菓子がストックしてある棚をさぐりながら、彼はぼそぼそと独り言みたいな調子でしゃべる。

「無意識の層には、個人的無意識だけでなく、他人とも共通の、普遍的無意識が存在する。そして無意識の
深層には、グレートマザーとか、影とか、アニマとか、いわゆる「元型」があるんだよ」

「それは誰が言ってたの?」

「河合隼雄って人の本に、ユングがそう言ったって書いてあるって、教授が言ってた」

私は、思わず吹き出した。

「そうとう、又聞きだね」
「勉強なんて、そんなもんだよ」
「伝言ゲームみたい」
「そうやって、なにかがちょっとずつ、変わってくんだよ。そこから新しいものが生まれたりするの」

ふわあ、と大きな欠伸をして、棚からチョコチップクッキーを探り出した彼は、さっさと踵を返して上の部屋に戻っていた。

相変わらず、変わった弟だ。

彼の言ったことで私の問いはますます深みにはまった。
自分と他人は断絶しているのに、無意識でつながってるって、いったい、どういうことだろう?
考えながら、2階の、自室の扉を開けようとして、その足元に、大きな封筒に入った何かの包みが置いてあるのに気がついた。

A4サイズの茶封筒のなかに、本のようなものが入っている。宛名は丸っこい、可愛らしい文字で書かれていた。裏返すと、同じ字で、差出人の名前だけが書いてあった。

「森崎静穂」

・・・誰だっけ、それ?
たぶん、私の知り合いではない。通販で買い物でもしたかな?いや、そんな記憶もない。じゃあ、なんなんだろう、これは?

開けてみると、モノクロの、大変シンプルな、絵本が入っていた。
「ぼくをさがしに」
という題名の絵本だ。
絵本と言っても絵は線画で、ラクガキみたいな感じで、でも、なんとも言えず可愛い。

入っていたのはその絵本だけだった。手紙も請求書も注文書もない。
森崎さんも知らないし、絵本にも心当たりがない。でも宛名には私の名前と住所が書かれている。

さっぱりわけがわからない。

本当に、自分に宛てられたものなのかが、わからなかったので、あまり触ってはいけない気がして、その本を封筒に戻し、机の上に置いておいた。いつでも返品できるように。


翌朝、目が覚めるとまだ5時だった。しかもどんなに頑張っても、再びまどろみのなかに戻ることはできそうもなかった。ときどき、こういうことがある。

7時に家を出れば十分始業時間に間に合うので、着替えて、顔だけ洗って、外に出てみることにした。近所の公園のまわりでも散歩しようと思って。それから、朝6時から営業しているファーストフード店のモーニングセットでも食べて帰ろうと思って。家族を起こさないように、音をたてないように、大変用心深く扉のチェーンを外し、ゆっくりドアを開けて、外に出た。

思いの他外は寒かった。慌てて部屋に戻って、ジャケットを取ってきた。秋の空気に冬の気配が混ざっていることがはっきり分かるようになってきた。もうすぐ10月なのだから、当然と言えばそうかもしれない。

朝の空気は冷ややかで、でもぼんやりしていて、朝もやさえ浮かんで見えた・・・
「!!!」

頭上を見上げると、電柱に、例の3本足のカラスが止まっていた。
私の表情が強張った。

なんなんだろう、この3本足のカラスは。
どこにいっても、つきまとってくるのは何故なんだろう?

無意識?昨日、弟が言っていたことをあえて借りるならば、私の無意識の層から生まれた、「影」という名の原型が具象化したものだとでもいうのか。

私はカラスを睨みつけた。
カラスはいきなり大きな翼を広げて、ばさばさと飛び立った。
そして、私の頭めがけて、急降下してきた。
「!!!」

とっさに私は地面に落ちていた石を拾い、カラスに向って投げつけた。
ほとんど、反射的な動きだった。身の危険を感じたので、防衛本能が働いたのかもしれない。
しかも、ものの見事に石がカラスに命中した。

カラスはまぬけな悲鳴を上げながら、よろよろして、黒いごみ袋みたいになって、ぼとっっとアスファルトの地面に落っこちた。

それから、目を疑うような光景が繰り広げられた。
カラスの体が、溶けるように伸びていき、頭と、手と、足の形になって、それが肌色になていく。頭だけがカラスの羽根と同じ色の髪に覆われ・・・

あっという間にヒト型になった。

裸の、14,5歳くらいの少年の姿に。

カラスが地面に落っこちてから、少年になるまでに要した時間は30秒くらいだった。

私は黙ったまま、何も見なかったことにして、素早くまわれ右をし、全速力でその場を去った。
きっと寝ぼけているんだ。今のは、何かの見間違い。そんなわけない。カラスが人になるなんて、そんなことがうちの近所で起こっていいわけがない。

角を曲がって、公園につながる道に出た。そこに1人の男姿があった。
「おかしいな・・・この辺だと思ったんだけど、」

ぶつぶつ独り言を言いながうろうろしている、30歳くらいのスーツ姿の男……、色は浅黒く、顔立ちは非常にはっきりしている。というか、濃い。

「!!!!!」
思い出した!この男は、ザムザのいた、新宿のビルの廃墟みたいなところに、突然やってきた、日本呪術師協会とかいう3人組のひとりだ。

私はまたしても、とっさにまわれ右をしてもと来た道を戻ろうとした。
待って。
なんで、逃げようとしているんだろう?

ささやかな日常を壊されたくないからか?
もうおかしなことが起こるのは、たくさんだと思っているからか?
ウサギの穴に、自分からすすんで潜り込んだクセに、やっぱり平凡で変わり映えがしない毎日がいちばんだと思ったのか。

あっちこっちで、怪異が、おいでおいでをしている。
私はどうすればいいんだろう?
私はどうしたいんだろう?

わからなくて、朝もやのなかでこうして立ちつくしている。
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by sora10305 | 2009-09-10 00:17 | 小説『ザムザ 言葉の王国』